ぐるぐる将棋生活

将棋教室や道場に通ったり、プロの先生の将棋を観戦したりイベントに行ったり。いち将棋好きの将棋生活の備忘録です。

将棋はじめてシリーズ2・はじめての職場対局

ひとりの社会人が将棋好きになり、道場にまで通うようになる過程についてまとめた「将棋はじめてシリーズ」です。
前回「はじめての将棋ウォーズ」の続きです。

2回目は「はじめての職場対局」について。


2.はじめての職場対局

将棋ウォーズで将棋の楽しさに夢中になりはじめた私は、ある日職場の飲み会で「最近ネット将棋が好きになってー」という話をぽろりとしてみました。
するとある先輩から「おー、じゃあ今度指してみようか」という反応!
なんと身近に将棋が好きな先輩がいたのでした。

社内でゲームがさかんな別部署から折りたたみの盤とプラ駒を借りてきて、週に一度の昼休み対局が始まりました。
ここで実際に盤駒を使ってあれこれ話しながら指す楽しさに目覚めます。

1局目、先輩ととりあえず平手で指したのですが、ボッコボコにされました。先輩は道場で初段の腕前だったのです。
しかしそこで優しい先輩は、ひたすら私を負かして楽しむことも、私を叱りつけることも、私に呆れて指さなくなることもなく、
「じゃあ今度は駒落ちを指してみよう」と以前ブログで触れた所司先生の駒落ち定跡の本を貸してくださったのでした。
今思うとこの先輩がいたというのが私にとってものすごい幸運だったんだなあー。

当時駒落ちという概念を知らなかった私は目からウロコで感動しました。
小さいころ父と指していたときは、平手しか指していなくて父にまったく勝てず、不器用な父はときどき手加減してくれるのですが、わざとらし過ぎる手加減が私にバレるのです(王様が単騎でつっこんでくるとか)。
そして負けず嫌いの私は「手加減しないでよ!」と逆ギレするとかいう不毛な対局を繰り返していました。。。
今思うとかわいげのない娘である。どうしろと。(結局それを繰り返すうちあんまり指さなくなってしまった)
将棋は勝ち負けがつくものなので、あまりに負けすぎるとやる気がなくなりますよね。

しかし先輩が教えてくれた駒落ち!なるほど!このハンデ戦ならば先輩もヘンな手抜きをすることなく対局ができる!と
とにかく人と将棋が指せるのが嬉しかった私は、へっぽこな自分と指してくださる先輩に少しでも近づけるよう、駒落ちの勉強を始めたのでした。

上達における駒落ちについては賛否両論いろんな意見があるようですが、個人的には↑こういった体験があるので、強い人と勝負できる駒落ちは勉強するのも楽しかったですし、平手へも応用できる手筋が満載で勉強は無駄にはなってないなあと思います。
今は道場で駒落ちの上手を持つのも大好きです(単に実戦ならなんでも好きなだけかもしれませんが……)。

基本的に知らないことだらけの自分くらいの低級者は、やる勉強の目的さえちゃんと分かっていれば、何をやっても大なり小なりプラスにしかならないので、実戦(平手駒落ち問わず)でも棋書読みでも詰め将棋(短手数長手数問わず)でも棋譜並べでも観戦でも、自分に合っている好きなものを楽しくやればいいと考えています。
上級とか有段者の方はまた違った世界があるのでしょうか。。。そうなったときは効果的な勉強って決まってくるのかもしれないですね〜。

少し脱線しましたが、ひとまず先輩とは四枚落ちから指してみることになりました。
ちょうどこれが去年の夏くらいでしょうか。この頃に「家で時間をとって将棋の勉強をする」ということを始めるようになったのかなあ。
先輩から借りた本を読むために、家で使う用の折りたたみ盤とプラ駒をアマゾンでゲットしたのもこの頃です。
あと羽生先生の「みるみる強くなる将棋入門」の序盤の指し方終盤の勝ち方を買って読みました。

3ヶ月くらいは先輩に四枚落ちで勝てなかったかなー。
ただその間だんだん将棋に必要なものが分かってきて、少しずつですが勝負になるようになって楽しくなってきて、詰将棋などもやるようになりました。
将棋ウォーズはこのころ4級に上がったんだったかなあ。記憶があいまいです。。。

元々の知り合いで将棋を指す人がいる、というのは今思うとものすごく大きなことだったかも。
特にその人が駒落ちのことを知っているくらいの将棋好きだったという幸運……。
ちょっくら飲み会なんかで「最近将棋にはまってー」とか話してみると、意外と将棋好きな人を捕獲できるかもしれません。
私はその後3名ほど職場で将棋好きをみつけました。いつか出たいよ職団戦。

そんなこんなで人と指す楽しさに目覚めたところで、次回「はじめての中継観戦」に続きます。